ゲーマー徒然草
ゲームばっかりやってるおっさんの日記
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シビアな現実と人情愛と
森下裕美さんといえば「少年アシベ」に代表されるような可愛らしい絵柄とシニカルなギャグが持ち味のマンガ家さん。2~4頭身のキャラクターがドタバタと繰り広げる微笑ましい日常と痛烈な皮肉を描かせたら天下一品、実に味わい深い作風が読者を虜にしていきます。
そんな森下裕美さんの新境地ともいえる作品が今日ご紹介する「大阪ハムレット」。今までの可愛らしい作風を一転させて、あくまでシリアスに、世知辛い世の中を描いています。
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「大阪ハムレット」は一話完結のオムニバス作品です。大阪を舞台に様々な苦悩を抱えた主人公たちが過酷な現実と立ち向かいます。
再婚した母を持つヤンキー息子。「女の子になりたい」と真剣に願う少年。自分が子供を産めない体なのではと悩む妻。毎回毎回、厳しい問題を読者に叩き付けてきます。出来る事なら目を背けたい、でも目を背けても何も始まらない。それぞれのエピソードで主人公たちは悩みます。なんとか厳しい現実を受け入れようと必死になって足掻くのです。そこには美しさなんてものは存在しません。必死で生きようとする人間の泥臭さだけが光って見えるのです。
このマンガの登場人物は、ハッキリ言ってしまえば不細工な顔立ちのキャラばかり。しかしそこに妙なリアリティがあるんですね。その不細工ながらもどこかで見たような顔から読者はイヤでも現実感を感じます。その現実感がエピソードのテーマに真剣味を与えているのです。
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全部でエピソードは10あるのですが、その中でも私が好きなのは「恋愛」と「カトレアモーニング」。
「恋愛」はひょんな事から大人の女性とつき合う事になってしまった中学生の少年が主人公。相手の女性は少年の事を大学生だと信じて疑っていません。本当の事を言うべきか、それとも隠し通すべきかで少年は悩みます。言い出せないまま、女性はどんどん少年に甘えていき…といったストーリー。葛藤を抱えながらも現状に流されてしまう少年のジレンマの描き方が見事です。
一方の「カトレアモーニング」は幸せだったはずの家庭を捨てて、海で知り合った男と一緒に大阪に流れてきた女の話。夫にも姑にも問題はなかったはずの彼女をここまで追い込んだのは何だったのか。ラスト3ページで彼女がつぶやく何気ない一言が秀逸すぎます。
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大阪のオッサンやおばちゃんの豪快な生き様と、その裏に秘められている人情深さ。作者さんは従来持っていた可愛らしい絵柄を捨て、泥臭いながらも洗練された絵柄で厳しく、そして優しく描いています。読んだ後に何か不思議な温かさが残る、そんなマンガです。
ジワリと泣かせるエピソードの数々がとても素晴らしいです。現在このマンガは「第一部完」という形で休載されていますが、ぜひ続きのエピソードを読んでみたいですね。もっとこの世界を見つめていたい、そう思わせてくれるマンガなのです。

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