ゲーマー徒然草
ゲームばっかりやってるおっさんの日記
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夢と異世界と遠い未来と
「いやぁ…とにかく面白かった!」

一気に読み終わった後、しばらく口からはその言葉しか出てきませんでした。世界観、感情描写、ラスト周辺で起こる怒濤の展開、どれをとっても一級品。実に完成度の高い作品でありつつ、読み終わった後に考え込まずにはいられない作品でした。
それが遅ればせながら先月初めて読んだ、萩尾望都さんのSF大作「バルバラ異界」全四巻。「11人いる!」や「ポーの一族」、「イグアナの娘」など多くの名作を世に出しながら現在に至る萩尾さんの真骨頂ともいえる作品です。
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西暦2052年の日本。生活は今とさほど変わりませんが、科学技術は大きく発展しています。人が寝ているときに見る夢を映像にしてモニター出力する事ができたり、また他人の夢の中に入り込む事の出来る「夢先案内人」なる職業も存在している、そんな世界の物語です。主人公の渡井時夫もそんな夢先案内人の1人。彼に新たに舞い込んだ依頼は「7年間眠り続けている少女の夢に潜り込んで、その眠り続ける謎を解き明かす事」でした。
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眠り続ける少女、十条青葉の夢に入り込んだ時夫はそこで不思議な世界で仲間たちと平和に暮らしている青葉と出会います。その青葉の住む世界の名は「バルバラ」。そこに住む人々は成長をせず、また風にのってフワリと空を舞う事も出来る、なんとも不思議な世界です。
夢から現実世界に戻った後、息子のキリヤに再会した時夫はそこでキリヤから驚くべき事実を聞かされます。「バルバラ」とは自分が考えた世界。他の誰にも話した事はないし、青葉なんて少女は知らないけれど、確かに「バルバラ」は自分が想像上で作った世界の名前だ…。
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…といったところが冒頭のあらすじでしょうか。ここから登場人物はどんどん増えていき、読者は主人公の時夫と同様に「バルバラ」の謎に翻弄されていきます。さらに「不老長寿」、「カニバリズム(食人)」、「火星生命体」など様々なキーワードが交錯し、物語は混迷を深めていくのです。しかしそれらが無理なくラストに向かって収束していく様は見事の一言。登場人物のそれぞれが青葉とバルバラという世界に絡み合い、また王道のSFらしく科学の仮説を織り交ぜながら展開していきます。
そう、この作品はSF作品として実によく出来ているのです。昔から萩尾さんはこの手のジャンルに強い方でしたが、この作品ではその手腕がいかんなく発揮されています。SF好きの人にはこのマンガのような、時間軸が複数存在し、それぞれの過去と現在と未来を行き来しながら物語の謎を解明していく展開は堪らないのではないでしょうか。(いや、私がそうでした…)

もともと私がこの作品に興味を持ったのは2007年の日本SF大賞にこの作品が選ばれた事からでした。なんとマンガ作品がこのSF大賞に選ばれたのは1983年に大友克洋さんの「童夢」以来の実に24年ぶりという事で、「これはなんとしても一読せねば!」の思いでようやく先月読み切りました。
なんというか、実に迫力のある作品です。何度読んでも面白く、何度読んでも考えさせられてしまいます。SF好きの方も、普段はあまり女性作家さんのマンガを読まない方も、ぜひ機会があれば一読を。その迫力と展開に翻弄されながら、バルバラの世界に浸る快感を体験して下さい。



このブログではなるべくネタバレをしないようにしている為に、ラストについては多くは語りません。ただこの作品のラストを何度も読んでいるのですが、どうしても自分なりに結論が出ない事がありまして。
それは「はたしてこの終り方でよかったのか?」という事。何度考えてもベストの終り方なんて浮かばないのですけど…いや、息子を持つ父親には辛い展開だなぁと。


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