ゲーマー徒然草
ゲームばっかりやってるおっさんの日記
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優しい気分になりたい時に
カフェを経営するマッシモ。洒落者のチェレ。トラック運転手のアルに街頭で楽器を弾くルーカ。
今日ご紹介するのはオノ・ナツメさんのマンガ、「ラ・クインタ・カーメラ~5番目の部屋」です。
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イタリアを舞台に中年男4人が同居するアパートで小さなドラマが展開されます。「4人」…と書きましたが、実はタイトルに「5番目の部屋」とある通り、この4人の男たちに加えてもう1人の同居人が毎回登場します。それは留学生だったり、たまたま「同居人募集」の広告を見た行きずりの男だったり。この5番目の部屋に住んでいるのは決まった顔ではなくエピソードごとに変わるのです。
そんな4人と1人を中心に描かれる様々な日常の物語。恋の話もあれば失恋の話もあります。中には思い出したくない過去の話だって出てきます。それでも全てのエピソードに共通しているのは4人の友情とお互いへの思いやり。深く干渉せず、さりとて突き放す事はなく。そんな微妙な距離感が読んでいて心地良く、また読み終わった後にやわらかな暖かさを心に残してくれるのです。

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ご覧の通り、かなりシンプルな絵です。しかしまさにこの絵が持ち味で、この絵だからこそストーリーやキャラクターに深みを与える事に成功していると言ってもいいでしょう。もちろん描き込んだ絵で展開される重厚なストーリーというのも素晴らしいのですが、描き込んだ絵というのはそれだけ読者に視覚的情報を与えているという事、つまり読者自身の想像力を働かせる場所がそれだけ失われているという事です。スヌーピーでお馴染みの「ピーナッツ」の作者であるシュルツ氏の絵もそうなんですが、シンプルな線で描かれた表情や背景というのは実に微妙な味わいを出してくれます。その少ない線から感情を深読みする、そんな楽しみ方を読者自身も気付かぬうちにしている…かつてのマンガでは当たり前でしたが、全体的な作画技術の向上から今では珍しくなったそんなマンガの楽しみ方がここにあります。私はそれだけでもこのマンガには充分な価値があると思うのです。

もちろん収録されているストーリーの面白さも折り紙付きです。断ち切れない過去も、不安な未来も、そして厳しい現実も。辛い内容を暖かい視点で綴り続け、読み終わった後には「あぁ、いいねぇ…」とつぶやいてしまいます。強い自己主張はないはずなのに、物語もキャラクターも染み入るように確実に心の中に残っている。イタリアを舞台にしているにもかかわらず日本の侘び寂びを感じさせる…そんなマンガとなっているのが実に面白いですね。

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心地いい空間が消えようとする時に、その終わりを笑って受け入れる事が出来るのか。
その答えと方法を示唆してくれるラストでは、寂しさより希望を感じさせる素晴らしいものとなっていました。「癒し」なんて言葉では説明できないほどの優しい安堵感がここにあります。

なんか嬉しくなってこんな記事を書いてしまいました。



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